冠婚葬祭って具体的に言うとなんのこと?
- 冠婚葬祭の場合は仕事を休んでも良いと言われたがどこまでが冠婚葬祭なの?
- 冠婚葬祭用の服で来てくださいと言われたけど…黒色ならなんでも良いのでしょうか?
- 冠婚葬祭って結婚式とお葬式の事でしょうか?
- 冠婚葬祭の「祭」はお祭りのことなのでしょうか?
- そもそも「冠婚葬祭」とは何なのかさっぱりわからない
この記事はこのようなお悩み、疑問を持っている方たちに向けてまとめてあります。
冠婚葬祭の中でも実際に携わる機会が多いこと、対応に悩みがちなことがらについて書いてあります。
冠婚葬祭とは?
そもそも「冠婚葬祭」とは何を指しているのでしょうか。
冠婚葬祭とは、元服・婚礼・葬儀・祭祀のこと。普段の生活とは異なる特別な日のことを言います。
冠婚葬祭って結婚式とお葬式のことでしょ?ほかに何があるの?
では具体的に冠婚葬祭の元服・婚礼・葬儀・祭祀とは何を指しているのか、どういう意味を持っているのかを見て行きましょう。
冠婚葬祭の「冠」とは
冠=昔の元服を意味しています。
元服の時に冠をかぶってお祝いをしたことから、成人式や七五三、還暦などの「人生の節目にあたる祝い事」を指しています。
七五三とは?お祝い金の相場は?
七五三とは、7歳・5歳・3歳の子供の成長を祝う日本古来の伝統行事のこと。
3歳の男女、5歳の男の子、7歳の女の子が11月15日に神社や寺などにお参りをし、無事に育った報告、感謝、これからの子供の成長を祈願する行事のことを指しています。
一般的には神社などにお参りしてから写真館などで記念撮影をすることが多いようです。
七五三のお祝い金の相場は、1万円~3万円ですが、七五三を迎える関係性によって変わってきます。
ただし、七五三のお祝いは基本的に家族でのお祝い事なので必ずしもお祝いを送らなければいけないわけではありませんが、先にいただいている場合などは送りましょう。
還暦とは
還暦とは満年齢で60歳を迎える方の長寿のお祝いのこと。
一般的には「赤いちゃんちゃんこ」などの赤いものを身に着けたり、還暦祝いとして送ったりします。
赤い色には厄除けや魔除けも意味があるため「これからの人生も元気で過ごして行けるように」との意味が込められています。
還暦祝いの相場は、両親の場合は3~5万円、祖父母の場合は1~3万円が一般的とされていますが、家族内で相談して決めるのがベターでしょう。また現金ではなくお祝いの品という選択もあります。
冠婚葬祭の「婚」とは
婚=婚礼のこと。
結婚式だけだなく「婚礼に関するさまざまな行事」も含まれているため、婚約・結納・挙式・披露宴などの、夫婦になるための行事全般を指しています。
結婚式とは?ご祝儀の相場は?
結婚式とは、婚姻を成立させるために行われる儀式のこと。
神様に婚姻を認めてもらう儀式の「結婚式」と、新郎新婦のお披露目をするパーティーの「披露宴」で構成されています。
結婚式のご祝儀の相場は、親族関係を除いた場合「3万円が基本」となります。
※新郎新婦との関係性や年齢差、地域性、先にお祝いをいただいているかどうかなどによって変わってきます。
冠婚葬祭の「葬」とは
葬=葬儀のこと。
お葬式だけでなく「葬儀に関するさまざまな行事」も含まれているため、通夜・葬式・告別式・法事などの、人が亡くなった時に行われる行事全般を指しています。
お葬式とは?香典の相場は?
お葬式とは、ご家族・ご友人・知人が故人の冥福を祈り、死者を葬るための儀式のこと。
宗教や宗派によって形式は変わりますが、一般的にはお通夜の翌日の昼間に行われます。
お通夜とお葬式は別のもので、お葬式の前日の晩に行われるのがお通夜です。
お葬式の香典の相場は、親の場合は10万円・兄弟姉妹の場合は5万円・その他の場合は1万円となっておますが、故人とのお付き合いの親密性で変ってきます。
冠婚葬祭の「祭」とは
祭=祭祀のこと。
祖先を敬い祀るという意味があり、正月・お盆・お彼岸・お中元・お歳暮などの、季節の節目に訪れる行事を指しています。
- お正月 1月1日
- お盆 7月(新盆)
- お盆 8月(旧盆)
- お彼岸 3月(春彼岸)
- お彼岸 9月(秋彼岸)
- お中元 8月30日
- お歳暮 12月13~20日
季節によってさまざまな祭祀がありますが、お盆などは住んでいる地域のよって新、旧で違う場合があります。結婚で嫁ぐ場合は相手方の地域がどの様にしているか確認しておくと良いでしょう。
お正月とは、お年玉の相場は?
お正月とは、各暦の年始めのこと。
「1年の最初の月」を意味していますが、一般的には1月1日~1月3日の「三が日」から、門松や松飾りをしまう「松の内」までを指すことが多いようです。
ただし、松の内は地域によって違いがあるようですので、家族や親せきに改めて確認しておくと良いでしょう。
お年玉の相場は、自分の子供に渡す場合で
小学校低学年の場合、2.000円~3.000円
小学校高学年の場合、3.000円~5.000円
中学校の場合、5.000円程
高校生の場合、5.000円~10.000円程
となっていますが、近年では電子マネーで…という家族もいるようです。
※親戚や知人の子供に渡す場合は、相手からお年玉をすでにもらっているのかや、兄弟姉妹の人数なども考慮しなければならないので、相場は目安で考えると良いでしょう。
お中元・お歳暮とは、お中元・お歳暮の相場は?
お中元とは、半年間お世話になった方へのお礼のこと。
お歳暮とは、1年間お世話になった方へのお礼と「来年も仲良くお付き合いをしていきましょう」という意味が込められています。
このことを踏まえて、どちらかしか送らない場合は「お歳暮」を送ると良いでしょう。
お中元・お歳暮の相場は、どちらも3.000円~5.000円程度が一般的です。
職場の上司に送る場合は5.000円程が相場で、高すぎるもの(10.000円を超えるもの)などは避けましょう。
※職場関係や、相手の職業柄、お中元・お歳暮を受け取れない場合(賄賂と捉えられる)もあるため、あらかじめ確認が必要です。
冠婚葬祭の服装は
黒いスーツを買ったけど結婚式にもお葬式にも着て行けるの?
デパートや通販などで「冠婚葬祭用」「礼服」「ブラックフォーマル」などの服が販売されていますが、礼服はお葬式に着て行っても良いが、喪服を結婚式に着て行ってはいけません。
礼服(ブラックフォーマルとも言う)は、冠婚葬祭全般で着用する衣服のことを言いますが、喪服は「葬儀のみ」で着用する衣服になります。
ある程度の年齢になったら一式そろえておくと安心ですが、レンタルするのもおすすめです。
以下で最低限注意しておく結婚式と葬儀のマナーをまとめましたので参考にしてください。
結婚式の服装、マナー
- 全身白、全身黒の服装はNG
- 淡いベージュや薄いシルバーなど白っぽく見える服装はNG
- ミュールやサンダル、ブーツはNG
白や白っぽく見える服装を避け、つま先とかかとが隠れるパンプスを履くのが基本です。
結婚式の場合は一緒に出席する友人や親族などとあらかじめすり合わせておくと、浮かない服装で安心できそうです。
葬儀の服装、マナー
- 基本的に喪服を着用するが礼服でも良い
- 鞄や靴は「革製品を避ける」
- ストッキングは無地で薄手の黒を選ぶ
靴や鞄は革製品を避けて(殺生を連想させるため)布製品のものを用意しましょう。
ストッキングは薄手の黒ストッキングが基本ですが、寒い地域などの場合はデニール数の少ないものなら着用しても良いようです。基準としては「透け感」が全くない厚手の物はNGです。
まとめ
冠婚葬祭は元服・婚礼・葬儀・祭祀のことで、おもに結婚式や葬儀、年間を通しての祭祀が身近であることがわかりました。葬儀以外の行事はあらかじめ準備できる場合がほとんどなので、礼服などは余裕にある時に準備しておくと良いでしょう。